2013年5月15日水曜日

バングラデッシュの繊維工場の職場環境問題

バングラディシュの、繊維工場倒壊から、17日ぶりに奇跡的に救出された19歳の女性のニュースは、日本でも放映されたと思いますが、アメリカのアパレル業界が、このニュースをきっかけに、業界がぴりぴりとしだしました。

バングラディッシュは、中国、イタリアに続き、世界第三位の繊維生産国。5000社以上の生産工場があり、360万人が繊維業界で働いている。なんと、この360万人の80%の労働者の月給は平均38ドル(3800円)。

また、2005年以降、バングラディッシュでは、1800人以上の労働者が、工場の火災や倒壊により死亡している。信じがたい人数だ。今回起きた8階立てのビル倒壊でも、1127人が死亡している。このビルには、繊維工場5社が入居していたとか。

バングラディッシュ政府は、世界からの外圧の影響だと思うが、月曜日に労働基準法を改正している。繊維業界労働者は、工場のオーナーの許可を得ることなく、労働組合を作ることが許可され、最低賃金も上げられた。2006年に定められた労働法では、労働者はオーナーの許可なく労働組合を作ることができなかった。2010年には、そのことから労働者のデモが起き、このデモを指揮した二人が、2012年には殺害されている。

なんと、ひどい環境なのだろうか。

弊社の顧客にも、大手取引先から、お手紙が届いた。バングラディッシュ問題は、みなさんもご存知かと思うが、取引マニュアルにも明記されているように、弊社では、チャイルドレーバー、奴隷レーバー、職場環境が整っていない工場で作られた製品は一切購入しない。納品業者は各自で、その調査を徹底するようにとの内容。

大手にとっては、このような状況の工場で作られた商品を購入販売したとなれば、アメリカでは、つるし上げられ、大問題に発展する。これは、日本でも同じことだと思われる。

どちらにしても、外圧でも何でもかけて、これらの状況を改善しなければならないと思う。大手だけでなく、中小企業も、環境問題が解決するまで結束しなければならないと思う。

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