2013年5月31日金曜日

アメリカのデパート第2回 Bloomingdale(ブルーミングデールズ)について



Bloomingdale(ブルーミングデールズ)は、アメリカ合衆国に店舗を保有するデパートメント・チェーンストアーで、現在国内において全36店舗を所有し、広い売り場面積と高級用品を取り扱っていることで有名なデパートです。アメリカではBloomy(ブルーミー)の愛称でよばれ、アメリカを代表するデパートの一つとなっています。各店舗に日本語受付カウンターがあることでも日本人には有名です。

1872年、Bloomingdale(ブルーミングデールズ)は、ユダヤ系であるJoseph(ジョセフ) と Lyman(ライマン) G. Bloomingdale (ブルーミング)の兄弟によって創立されました。彼らがニューヨークに定住し、最初に始めたビジネスはヨーロッパの衣料品を販売する店でした。それが発展し、のちのBloomingdale(ブルーミングデールズ)となりました。

親会社であるFederated Department Stores Macy's, Inc.(フェデレイテッド・デパートメント・ストアーズ・メイシーズ・インク(本社、オハイオ州・シンシナティ)は、同じくユダヤ資本のアメリカの百貨店チェーンであるMACY'S(メイシーズ)も保有しています。

因みに、創立時の1872年~1874年頃はアイルランドからの移民が最も多い時期であり、輸出業にとっても激動の時代だったようです。合衆国輸出の61%がニューヨーク港から行われ、1884年までの輸入の70%が行われていました。後にメキシコ湾や西海岸の港の力が増し、1910年には輸出のシェアが47%まで落ちました。また、ニューヨークの金融市場の貯蓄高は1888年から1908年にかけ、250%も増えたそうです。(全米平均は26%)1860年から1907年にかけ、当時の不動産価値は170億ドルから670億ドルにまで上昇したとあります。

Bloomingdale(ブルーミングデールズ)の販売平均価格は、同じくアメリカの高級デパートチェーンであるNordstrom(ノードストローム)とは同程度であり、Saks Fifth Avenue(サックス・フィフス・アベニュー)やNeiman Marcus(ニーマン・マーカス)に比べて、やや安いとされています。
アメリカの総合業態のポジショニングとしては、Nordstrom(ノードストローム)と同じ格付けで
『中上グレート業態』に位置づけされています。

Nordstrom(ノードストローム)とBloomingdale(ブルーミングデールズ)
トラッド&エレガンスのキャリア志向である『スマート』がコンセプトのNordstrom(ノードストローム)に対して、Bloomingdale(ブルーミングデールズ)は、ファッション性・ヤング志向性・トレンド性を重視した『ファッショナブル』がコンセプトになっています。ともに”中上グレート業態”という格付けの中、同じくアウトレット展開に力を入れているNordstrom(ノードストローム)にとって、Bloomingdale(ブルーミングデールズ)は強敵とも言われています。

Bloomingdale(ブルーミングデールズ)を含むMacy's, Inc.(メーシーズ・インク)は、45州の840店舗で249億ドル(約2兆3000億円=2008年)を売り上げています。2010年には初の海外店舗として、Bloomingdale(ブルーミングデールズ)を、現地企業であるAl Tayer Insignia(アル・タイエル・インシグニア社)とのライセンス契約の下、Dubai(ドバイ)に開店しました。現在、アウトレットの店舗も多くなりましたが、今後も更に増やす意向とのこと、業界では今後のビジネス展開が大いに注目されています。
※Al Tayer Insignia(アル・タイエル・インシグニア社)は、アラブ首長国連邦(UAE)の高級小売業社であり、プラダとミュウミュウ(Miu Miu)の店舗展開を2010年から開始しています。

CEO/Michael Gould/マイケル・グールド氏の言葉から
アウトレットの開店は、同百貨店の認知度を上げる機会となるだけでなくBloomingdale(ブルーミングデールズ)百貨店のフルライン商品を、よりタイムリーにクリアランスへ移動させることができる。

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